偽装請負摘発の余波
朝日新聞の夕刊にも載っていたがキヤノンで働く請負労働者が正社員化を申し入れた。(またか、の感あり)
asahi.comによると、下記の通りなのだが、
宇都宮光学機器事業所でレンズの製造などに携わる4人が18日昼、労働組合東京ユニオンのメンバーらとともに、東京都大田区のキヤノン本社を訪れ、要求書を会社側に手渡した。要求書によると、組合に入ったのは17人。17人は、今年5月までの1年間は派遣労働者として働いたが、それ以外の期間は、キヤノンから製品の生産を請け負った人材会社の労働者として働いた。ところが、その間も、「実際はキヤノン側の指揮命令を受ける偽装請負が続いていた」という。
ご存知のように、派遣の場合は派遣先は派遣社員に指揮命令できるが、請負の場合派遣先(発注者)は労働者に指揮命令できない。
上記の記事からは、
・派遣から請負に変わったのに、指揮命令が発注者から出ていたのか、
・請負から派遣に変わったが、請負の時に行われた偽装派遣を問題としているのかが読み取れなかった。
前者だとすると、“レンズ製造”:製造派遣は、派遣期間に制限があるため、請負に切り替えたが指揮命令は従来のままであった。ここが問題。
後者だと、偽装請負は、ヨロシクナイ、ということで請負業者が急遽派遣許可を取得し派遣に切り替えたものの、請負時の“偽装”について問題視されたことになる。
平成18年3月1日移行新たに受け入れを開始する場合は、最長3年まで“物の製造業務”の派遣受入が可能になる。(条件つき)
また、受入期間の制限のないいわゆる26業務以外の業務の派遣受入最長期間は最長3年となっている。
しかも26業務であっても実態が26業務と26業務以外の複合業務であり、その“26業務以外”が1割を超える場合、その業務は期間の受入制限がある業務とみなされる。
上記のようなケースで派遣先が知らずに3年を超えて派遣労働者を受け入れていた場合、ある日突然今回の記事のような団体交渉を求められることがある。
このような事態を避けるため、“3年ルール”と呼ばれるローカルルールを実施する企業が増えている。
つまり、同じ労働者を3年を超えて使用しない、という企業独自のルールである。
“正社員化”したくない、派遣先(企業側)の防衛策であるが、
その結果、
正社員を望まず、派遣で長期で働きたいと希望する労働者が職を失うケースも少なくない。
正社員化を要求した場合は記事になるが、派遣社員で続けたい、という希望は記事にもならない。
そういえば、“派遣は基本的には職業安定法44条違反であり、認可を与えた業者、または26業務等のわずかな業務にのみ許されているものである”と、大きな業界となった派遣業界を白い眼(多少)で見た労働局側の意見を思い出した。
つまるところ全員正社員に、ということか。


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